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苦しい検査はしたくない。誰でもそう思いますよね。
病気だから仕方なく苦しい検査にも耐えていることもあるでしょうが、できれば苦しい検査は受けたくないというのがみんなの本音だと思います。
私のクリニックでは内視鏡検査を月に200人以上の方がお受けになります。
そのほとんどの方に苦しくなかったと言って頂いていますし、また苦しかったと言わせないような工夫を常に考えているのです。
もともと医療の中では、患者様に苦痛を与えないように検査や治療を行うという努力が昔からされてきました。
その結果として麻酔薬が発明され、心臓の手術ですら苦しむことなく受けることができるのです。
しかし一方で、麻酔薬などの副作用で命を落とす事もあるため、少しくらい苦しくともがまんして検査や治療をすべきであるとの考えもあります。
心臓や内臓の手術であれば麻酔薬なしで治療をする事は不可能ですが、例えば内視鏡検査となれば意見は分かれます。
私のクリニックでは、患者様に麻酔薬や鎮静剤の副作用が起こりうることは書面で確認し、その上でそうした薬を使って検査を受けるか否かを選択してもらっています。
その結果、全体の95%位の患者様が鎮静薬を使った検査をお受けになっています。
以前アンケート調査をした時には、鎮静薬を使用しないで胃内視鏡検査を行った場合、「楽だった」と答えた方が約7割、「苦しかったが来年もまた受ける」という方が約2割、残りの1割の方は「もう受けたくない」とお答えになりました。
胃内視鏡検査で鎮静薬を使用した場合には、99%の患者様に楽でしたとお答え頂いています。
もちろん理想的には鎮静薬など使用しないで楽な検査を行えれば良いのですが、口から異物であるスコープを入れるわけですから現実にはなかなか難しい問題です。
しかし最近、今のスコープよりもさらに細い胃内視鏡のスコープが出ました。
先端5mmで本体は6.5mmです。開発者はうどんの太さにしたいという意気込みで作ったそうです。
ちなみに今当院で使用しているのは先端9mmのスコープです。
早速その細いスコープを一週間借りて使ってみました。
鎮静薬を使わなくとも確かに嘔吐反射(おえっとなるあの反射の事です)は起こりにくく、患者様も楽そうでした。
もちろん嘔吐反射は個人差がありますので、この細いスコープを使えば鎮静薬なしでも99%の方が楽に受けられるとは思えません。
また、スコープが細くなった事で、検査で見える範囲(視野)が少し狭くなっており、検査上のデメリットもあると考えられます。
最近話題になっているカプセル内視鏡も皆さん御存知かと思います。
確かにカプセルを飲むだけで胃から小腸、大腸と観察できるのであればこんな楽な事は無いでしょう。しかし、撮られる写真の質や範囲などを考えると今の胃や大腸内視鏡よりも優れているとは思えません。
見たいところを時間をかけてじっくりと見れるということでは、現在の内視鏡検査は非常に優れていると思います。
検査は、患者様が楽に受けられるか、安全か、正確か、ということを総合的に考えた上でその方法や器具を選択する必要があると思います。
現在では、CTやMRIのように苦痛なしに脳や肝臓などを調べる器械が開発されています。
ただ、何か見つかった時に、それが何なのか、悪性のものか良性のものかということまでは分からないことが時々あります。
そうすると次の検査としては、血管造影であったり、組織生検であったりと、少し痛い思いをしなければならなくなります。
将来的には、痛みの無い、危険性の無い方法で、そうした悪性・良性の区別ができる検査が一般的になる事でしょう。
少しずつ苦しい検査が減っていき、何の菌緊張感も無く全身の検査が受けられるな時代もそう遠い事ではなさそうです。
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